プエラリアの基礎知識 国産のプエラリア

プエラリアの原産地はタイ北部やミャンマーですが、現地でも栽培が難しいとされています。
ましてや原産地とは気候の違う日本では栽培は無理なのではないかと思われるかもしれませんが、実際には国産のプエラリアも存在しているのです。

輸入できるプエラリアは加工品のみ

プエラリアはバストアップ効果のあるプエラリンが含まれていることが判明して以来、収穫量が増えていきました。 20世紀末には乱獲がたたってタイのプエラリア収穫量が激減、野生種の絶滅が危惧される事態になってしまいました。

このため、タイ政府はプエラリアの輸出制限を設け、現在では加工品以外の輸出はできないことになっています。 現在でも政府の許可を得た地元企業「ミラクルハーブスピリッツ」以外は栽培ができませんが、「正式輸出許可番号」が付与されていない偽物が横行するなど困った状態になっているのも確かです。

日本では兵庫県のみで生産

こうした事態を前もって予測していたというわけでもないでしょうが、輸出が制限される前にプエラリアの根塊を入手した自治体があります。 兵庫県和田山町(現・朝来市)です。

和田山町特産物市場組合では10年以上にわたる研究と実験の結果、プエラリアのハウス栽培に成功したのです。 兵庫県の北部にある朝来市は冬場には降雪もあり、必ずしもプエラリアの栽培に適した気候ではないことを考えると、これは画期的なことです。

現在、同組合が生産したプエラリアは「夢美人」のブランド名で販売されています。 輸入品と比較すると割高ではありますが、国立医薬品食品衛生研究所検査の検査で本物だと証明された株を栽培するなど、品質管理が行き届いているというメリットがあります。

タイのように暑い南国ではなく、雪の積もる兵庫県の山間部でプエラリアが生産されているのは、なんだか不思議な感じがします。 もし国産プエラリアに興味を持ったなら「夢美人」のサイトをのぞいてみるのもいいかもしれませんね。